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海野雅威「ジャズと癒やしの夕べ」
ニューヨークで活躍するジャズピアニスト、海野雅威。
2020年9月、ヘイトクライムによる暴行で重傷を負って約1年。
多くの支援者の協力を得て、ここ岡山で復帰ライブが実現!
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故ハンク・ジョーンズに師事し、ジミー・コブ、ロイ・ハーグローブなど名プレイヤーのバンドツアーに参加。自身のトリオも率いるなど、NYを拠点に世界で活躍する日本人ジャズピアニスト、海野雅威。
彼が新型コロナウィルスのパンデミックに端を発したアジア人に対するヘイトクライムにより、ニューヨーク市内の地下鉄の駅で暴行を受け、重症を負ったのは2020年9月27日のことだ。
鎖骨を骨折するなど、右肩に手術を必要とするほどの大けがを負い、一時は再びピアノを弾ける日はいつになるか危ぶまれた。不安と動揺に苛まれるなか、そんな彼を支えたのは親友の黒人ミュージシャン、ジェローム・ジェニングス。クラウドファウンディングを立ち上げ、ニューヨークのジャズコミュニティを中心とした支援の輪は、半日で目標額を達成。その後、海野への支援の輪は世界に広がり、かつて彼の演奏を聴いた多くの人々からも応援メッセージが届いたという。まさに、音楽と愛が、すべての境を超えてつながり合った瞬間だった。
そして現在。
彼は懸命にリハビリを続けながら、ニューヨークでの音楽活動再開に取り組んでいる。事件後のインタビューで「絶対に復帰するつもりでいます」と語ったとおり、自分を支えてくれた多くの人々の愛に応え、再び音楽を届けるために。
ピアニストにとって命とも言える肩と腕、さらに心にも大きな傷を負いながら、すべてを受け入れ、希望を信じて前に進む海野。パンデミックや暴力の連鎖に心を痛めながらも、音楽と愛の力で自らを奮い立たせようとする姿勢は、先が見えないなかで生きる私たちをどれほど勇気づけてくれることだろう。
今こそ聴きたい海野雅威の音楽、そして言葉を。
岡山で彼に出会える日が待ち遠しい。